デルフィニジンという青い色素をもつ薔薇は自然界に存在しない。
薔薇が青くならない理由として自然の薔薇にはデルフィニジンを作るための**酵素(F3′5′H:フラボノイド3’,5’-ヒドロキシラーゼ)**が欠けているため。
そのため、他の色素(シアニジンなどの赤〜ピンク系)しか作れない。
染料や品種改良で青色にしようと試みてきた歴史があり、2004年にサントリーが遺伝子組み換えで青い薔薇としてSUNTORY blue rose APPLAUSE(サントリー ブルーローズ アプローズ)の開発に成功。 実際の色は淡いラベンダー〜紫がかった青。花びらに青色色素(青~紫系)を持つように遺伝子操作された。
1990年にオーストラリアのバイオ企業 Florigene と協力し開発を開始。他の植物の青色色素遺伝子を薔薇の遺伝子に導入、色の干渉を抑える遺伝子操作など組み合わせていった。 2004年に世界初青色色素を持つ薔薇として発表。
商業販売にあたって遺伝子組み換え作物GMOとしての安全性評価・許認可を取得するため環境影響を抑える実験や審査を行い2009年に 商品化・販売開始。
デルフィニジン: 天然の青〜紫の色素名(アントシアニンの一種) デルフィニウム(ヒエンソウ)属という青い花が由来。 多くの青い花(ツユクサ、ビオラ、パンジーなど)や果物(ブルーベリー、黒ブドウ)に含まれる。
化学的な性質
・分類がアントシアニジン(flavylium系化合物)
・化学式はC₁₅H₁₁O₇⁺
・構造の特徴としてはベンゼン環に「3つのヒドロキシ基(–OH)」が付いている。これが「赤〜紫ではなく青みを帯びる」発色の理由。
・pHによって色が変化する(酸性では赤系、アルカリ性では青系)。

